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坂本 トオル さんの日記。(1ページに5件ずつ表示)

07/12/09 00:21(この日記を単独表示)07/12/09 00:21(1197127316)
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 間が空いてしまい、失礼してしまった。
 ただでさえ拘束時間長いシゴトの上に、ちと別件でも動いていてさらに余裕なく…。
 その甲斐あって、早ければ明日にも別件のほうを公表できそうだが。

 ともかく、Master X-Light日記第三弾、実戦仕様編である。

<写真上>
 前回もお見せしたストレートフォーク。
「これガツガツ跳ねるんじゃないか」と思う方も多いだろう。
 かく言う私も、昔はこれ見ただけでコルナゴ乗る気にはなれなかった。

 ちょいと回り道して。
 バイクというのはカタチがそのまま構造となる乗り物だから、各部の寸法がとても重要になってくる。
 なので各社とも、寸法を表示した「スケルトン表(ディメンジョン表)」をカタログに載せている。
 しかしコルナゴのスケルトン表にはなぜか「ヘッドアングル(クルマで言う前輪のキャスターアングル)」の記載がなく、他の各寸法から計算してみると、なんだか一般的なロードバイクに比べてやけに「寝た」アングルがはじき出される。
 イタリア車ということもあり、当方このへんかなり疑っていたのだが、入手したショップの人の話によると、この数字は意図的なものなのだそうだ。

 つまりストレートフォークだから、当然ショックはきつくなる。
 そこでヘッドアングルを寝かせて、少しでも路面からの衝撃を逃がす。
 併せてフロントセンターを長く取って、直進安定性と機敏なステア応答性を両立させる、ということだ。

 なにしろ実際組んではいないので脳内推測になるが、こういう設計だとコルナゴは「直進」と「旋回」がクリティカルに切り替わる、けっこうスパルタンな操縦性になるはずだ。
 実際このMasterを紹介していただいた方も、そんな感想を口にされていた。

 なんでヘッド寝かすとスパルタンな操縦性になるかというと、ステアリング軸の「傾き」が大きくなることで、ステア操作に対してフロントの「左右」の動きに加えてタテ方向の「バンク」の動きの割合が大きくなるからである。
 極端な例だと、昔出ていた曲乗り専用の「パナソニック・ロデオ」なんてのがある。

 長々しくなってしまったが、つまりコルナゴ曲げるにはステアに頼ってはダメ、ちゃんとバイクごと傾けなさい、ということだ。

<写真中>
 ようやく次の話にうつって。
 トップ、ダウン、シートチューブのいわゆる「前三角」は単純な円断面ではなく、中央部に溝の入った「丸まった十字型」のような形になっている。
 このへんは各社とも工夫しているところ。素材が鉄からアルミやカーボンになっても変わらない。
 ようは「フレームの重量を減らすため、チューブの肉厚を薄くしつついかに剛性を保つか」ということだ。

 ただ組むときに厄介そうなのが、シートチューブに入った溝である。
 私の場合フレーム一番小さいサイズでギリギリな上、さらにサドル低めなセッティングなのでシートポストはかなり入る。
 しかしこんな「溝」があっては、物理的にシートポストが入らない。つまりサドルを低くできない。
 もちろんDIYでもショップに頼んででも、適切な長さに切ってしまえばいいわけだが。
 ちとひと手間かけることになる。

<写真下>
 先日ヘッド周り写した写真と似ているが。
 今回フォーカスはネジっぽいパーツの付いた部分。
 ギアシフトのワイヤー受けである。
 このネジで多少シフト調整をできたりもするわけである。
 しかしこれはあくまで「シフトワイヤー受け」で、「Wレバー台座」ではない。
 つまり古典的なWレバーの使用は想定していない、現代の「手元シフト」専用設計となっている。
 このへんは現代のフレームといえるだろう。


 次回…は、予定している二つの内容のうちどっちをやろうか考え中。
 ひとつはストレート・フォークのところで触れた、スケルトンの話。
 もうひとつはこのフレームがかもし出す、「ある意味イタリア車らしい」部分の話。
 ちょいと色々抱えてオーバーフローしつつあるお脳で、がんばって考えてみよう。

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