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坂本 トオル さんの日記。(1ページに5件ずつ表示)
ロードバイクは理にかなう
(この日記を単独表示)
08/03/12 20:53(1205322793)
コルナゴ連載もようやくゴールが見えてきた。
今回は予告どおり「ロードバイクの正しい乗り方」。
そして正しく乗ると、ロードバイクとは実に理にかなった乗り物であることを伝えたい。
いきなり脱線するが、ハンドルは結局リーチの短いタイプに交換した。
意外だったのがこの変更で「ハンドルの両端に重い荷物を付けて振り回している慣性」が消えたこと。
どうも自分のジャストフィットに比べて曲がりの大きすぎるハンドルを付けていたことが原因らしい。
これにかぎらず、スポーツバイク、特にロードバイクでその人にジャストフィットなセッティングが決まると「機材の感触」は消えうせる。
先日もようやくシューズのクリート(ペダル装着金具)位置が決まったが…もののみごとに「ペダルを踏んでいる感覚」は消失した。
今は足とペダル軸が直結しているような感覚、と表現しておこう。
で、そのハンドルである。
古典的なセッティングでは、下の余ったパイプ部分が地面と並行になるようセットするのがセオリー(写真1の大)。
しかし近年のトレンドは、それより前上がりにセットするのだそうだ(写真1の右上)。
サドルとも関連するが、背筋と腹筋で体を支えられないファンライダーのためのセッティングなのだろう。
写真1の右下のように前下がりにセットしてしまうのは、今も昔もNG。
よりリーチの短いセットを求めるとこうなる。実は私もビギナーのころやった(苦笑)
しかしこの場合はセッティングよりも、ハンドル自体の交換を考えるべきである。
そしてハンドルの「幅」も、肩幅(腕の付け根の骨の間)と同じにするのが基本である。
これに個人のスタイルや走るステージを考えて、やや広めにしたり狭いめにしたり調整する。
良心的なメーカーなら幅10mm刻みで用意している。ミーハーに流されずに選んで欲しいところだ。
サドルが「高さ」以外にも「前後」と「角度」がセッティングできることは、普通の方はご存じないだろう。
私の場合シートアングルの立ったフレームということで、前後位置は目一杯後ろに下げて、実はまだ足りない(写真2の大)。
できればあと20mmくらいは下げたいところだ。
このサドル前後位置決定の根拠も、人間工学に即している。
自分撮りきつくて写真を用意できなかったが、「ペダルを一番前(クランク地面と水平)位置にもってきたときに、『ヒザの皿の裏とペダル軸が垂直線上を通る』位置」なのである。
で、サドルを目一杯前に出してみたセット(写真2の左下)。
ちょっと分かりづらいが、"MASTER"ロゴとの位置関係で見ていただければありがたい。
できればこんな両極端なセッティングは避け、サドル前後も真ん中へんでおさめたい。
シートアングルと言うのは、本来それを前提に決めるべきものなのだ。
というわけで、
前後位置真ん中にしたうえで、角度を「前下がり」にしてみた(写真2の下)。
デリケートな部分がしんどいビギナーの多くはこういうセッティングになる。
あるいはハンドルと同様、腹筋背筋で体を支えられない人もだ。
つまりハンドルとサドルで体を受け止めるような感じで、腕と体幹を突っ張って自重を支えているわけである。
これを称して「つっぱり君」と言い、できれば早く卒業していただきたい初心者ライディングフォームである。
逆に「前上がり」にセットする人もいる(写真2の右下)。
腰まわりがしっかりしている一昔前のプロにはよくいた。
ただアマチュアレベルでその真似をすると、腰を痛めたりするので要注意(体験談)
サドルの角度も、最近のおススメ「前下がり」からは早く卒業して、「地面と水平」にセットしておきたいポイントである。
サドルの高さは、たいていどんな自転車でも最低限調整しているだろう。
ことロードバイクでは「地面に足をつけること」を考える必要はない。
したがって高さの決め方もいたってシンプル。
「ペダルまでの距離=足の長さ」である。
ちとくどくどしく詳説すれば、「(バイクに乗るときの)靴をはいてペダルを下死点(ペダルが一番遠くなる位置)に設定し、ペダルをかかとで踏んだときに足が伸びきる長さ」である。
あとはビギナーだから余裕持たせておくとか、ハイトルク型のライダーは高めにセットするとかいうくらい。
そしてハンドルの下を握ったときに、サドル、ペダル、ハンドルのいわゆる「ルの付くパーツ」がきれいな正三角形を描くのが理想的なセッティングと言われている(写真3)。
私の場合は…ちと「サドル⇔ハンドル」が短いな。
実際バイクに対して少々カラダが余っているような感覚はある。
このへんはほんと、しっかり鍛えないとこなせないセットなのでご容赦願いたい。
長々と続いたコルナゴ連載も、たぶん次回が最終回。
〆は「うつくしさ」ではなく「実用」を考慮してセレクトしたパーツ群と、できれば最後にバーテープも巻いてお化粧をすませた姿をお披露目したい。
いや、毎度ショップノシゴトガステキでバーテープ発注忘れてたとかいう…
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